延べ竿で鯉釣りのきっかけ

そもそも管理人が釣りを始めたのが、小5の夏休み。通っていた小学校のすぐ横の用水路(以下、学校横用水)に、
マブナを狙って釣りに行ってみたのが始まりです。

その日の納竿直前に突如アタリがきて、20cmオーバーのマブナが釣れたことが、
今も釣りに行き続ける原動力となっています。



しばらくマブナ釣りをしながら、次に思い浮かんだターゲットが、この用水路にいる鯉でした。
時々マブナ釣りの途中に、見えている鯉の鼻先にミミズのついた鈎を落としてみたりもしました。
ちなみに鯉の見釣りには、
練りエサよりもミミズなどの活きエサの方が圧倒的に有利で、
この時もうまく鯉をヒットさせることはできたものの、
タモを持っていたわけでもなく、全てバラシに終わっていました。



そして翌年、2007年の2月。管理人は決着をつけるべく、3ヶ月ぶりに学校横用水へ。
4.5mの渓流竿に4号道糸、大きめの玉ウキとサルカン、3号ハリスと鯉鈎で仕掛けを作成。
エサはじゃがいもを蒸かして潰し、強力粉と混ぜた練りエサを、自分で作ってきました。
ついでに磯ダモも父から借りて、これで準備は万端。
あとは掛かってくれるのを願うのみ。

2月と言えど、水門がある所以外は、水深が50cm程度しかないこの学校横用水。
マブナの気配は全くしないものの、鯉は水面にいるのが分かります。

最初は対岸の葦付近に仕掛けを投入。
するとしばらくして、急にウキが勢いよく横に引っ張られ沈んでいきました。
このデカい玉ウキが、こんなにも速く動いたのは見たことがない・・・・・・!!
すかさずアワセると、この渓流竿も今までに見たことがないくらいに曲がる!
マブナにはない重量感に加え、引きの速さが半端ではない・・・・・・!!
急にこの竿大丈夫だろうか、と考えたりもしたほどです。

しかしその後、用水路の下流の方へ走られ、最後に跳ねられてバラしてしまいました。

今掛かっていたのは50cmくらいの真鯉だったかな・・・。
鯉釣りも含め、大物のバラシというのは、何か物凄い絶望感に襲われます。
もう今日は次のはこないんじゃないか・・・、と。



気をとり直そうにもとり直せず、そのまま釣りを続行。
今度は用水路の下流に向けて、岸沿いに仕掛けを投入。そのまま放置。

時折目の前を泳ぎ去る鯉を眺めながら、ふとウキに目をやると、ウキの下の水が赤く染まっている!

「!?」

まさかあの錦鯉が!?
この用水路で釣りを始めたころから、
ここに1匹のと白の模様の入った鯉がいることは知っていました。
いまそいつが不自然にウキの下に留まっている・・・。
なにやらウキもピクピクと動いている。

そしてその錦鯉が再び泳ぎだした瞬間、ウキもいっしょに動き始めました。
これで確信し、一気に竿を立てました。

ギューーーーーーン!!!!

「掛かった!!」
糸が勢いよく風を切る音と共に、チャンスは再び到来。
先ほどのバラシもあって、この時のやりとりは、今思っても一番必死で慎重だったかもしれません。

さっきの鯉の比ではない重さとスピード。
一見穏やかに見える錦鯉も、ひとたび鈎に掛かれば本能むき出しに走りまくる。

「まずい!」

錦鯉が、用水路の分岐に走り始めました。
そこには配水管らしき黒いパイプが水路の上を渡っています。
このまま走られれば、そこで仕掛けが止められバレてしまう。
竿ごとこのパイプをくぐらせることはできない!

パイプ

どっちにしろ、このままならバレる。
ここで一か八か、パイプの前で竿を横に倒し、もう一度、この錦鯉を用水路の本流に呼び戻すことに。

するとこれがうまくいき、錦鯉はまたこちらへ戻ってきました。
そして今度は、用水路上流へ走り始めました。

しかし―。
それももう時間の問題でした。

これらのやりとりの末、ようやくこの錦鯉をタモに収めることに成功したのです。

初めての鯉はこの錦鯉

「遂にやった!」
管理人にとって、最初に釣ることのできた鯉が、この用水路でたった1匹の錦鯉だったことに、
初めてマブナを釣った時以上の喜びと達成感を感じました。

サイズ測定の結果、この錦鯉は52cm。
しかしサイズなどはどうでもよく、この時の管理人にとって50cmを越える獲物というのは、
とんでもなく大きかったのは間違いなかったでしょうが、
それよりも延べ竿でこんな鯉を釣ることができたことが、
何よりの喜びでした。



釣り自体を続けられる一番の力の源は、やはりあの日初めて釣ったマブナですが、
今、“延べ竿で鯉釣り”、長く言えば
“練りエサを使った延べ竿のウキ釣りで鯉釣り”に細々ながらも挑戦し続けられるのは、
この錦鯉との出会いがあってこそと言えそうです。

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