延べ竿で鯉!!釣行記

むしろ希少?小鯉を攻略せよ!

気づけば7月も下旬。
入学当初、あれほど長く感じられた8月までの4ヶ月も、ようやく終わりが見えてきた。

さて、72cmの大鯉を釣った4月15日以来、“鏡川系:神田川”へは単独で来たり、新たに同学部の友達を連れて来たりしていた。
その釣行のほとんどが、高知へ来てから本格的に始めた“延べ竿スーパーボール釣法(≒パンプカ釣り)”による釣りだった。

たしかにパンプカ釣りはよく釣れる。5月には1日に7匹あげたこともあった。
しかし、本来は深い池でヘラ釣りスタイルにより鯉を釣ることを好む管理人にとっては、この釣法はあまりに釣れすぎるため、
1匹の価値が下がってしまったような複雑な思いがした。そう言いながらもこの釣り方を続けたのは、この場所が平均的にとても浅いポイントであるために、
ミミズを使うことをを除けば、鯉を釣るにはパンプカ釣りが最も合理的な方法であるという事実があったからだった。


ある日、いつものように自転車に乗りながら神田川を覗いていると、大きい鯉に混じって小さめの魚がいる区間があることに気づいた。
よく見てみるとサイズは20cmくらいで、鱗は細かく、小さいがその顔つきはまさしく鯉だった。
徳島で管理人の知る限りでは、こんな風に陸上から小鯉とはっきりわかる魚の群れが見られるポイントは無かった。
釣れるとすれば50cm級がアベレージとなる鯉釣りでは、むしろ手のひらサイズや30cmクラスの小鯉は珍しくもあり、
6年前に池5で小鯉が大量発生したときには連日足を運んでいたものだった。

集中講義の課題に追われ、なかなか釣りに行く踏ん切りがつかなかったものの、なんとか終わらせることができた。
次は前期のテスト週間が待っているわけだが、集中講義のやっかいさに比べれば精神的負担はいくらか軽い。
そして今回、やっと小鯉を釣るべく夕方の神田川へ出動した!

“鏡川系:神田川-サイトA”

時刻は18:00。まだ陽は西の空に残っていて日中の蒸し暑さはそのままだ。
早速仕掛けを準備する。

竿ヘラ竿9尺
道糸フロロ1.5号
ウキ玉ウキ
オモリガン玉3号×2
接続具ローリングスイベル10号
ハリスフロロ1号20cm
伊勢尼6号
エサいもねり(マルキュー)


原点回帰、徳島でマブナを探り歩いて釣っていた時のような仕掛けになった。

いま竿を出している岸は、川のカーブの外側であるため足下の水深が対岸に比べて50cm近く深なっている。
この川はひとたび大雨が降れば水深が2m近くも上昇し、その度に鯉の分布も微妙に変わっている。それほど増水時の流れが速いということを意味する。
まずは、その深みを重点的に狙ってみることにした。

深みとはいっても、あくまでも対岸付近の水深との相対的なものであるから、相変わらず魚の姿は見える(そもそも小鯉の姿を見たから来たのではあるが)。
だから外が充分明るい内は、水底に落としたエサを見てアタリをとることもできる。
しかし逆に言えば、魚がエサに寄っていないこともはっきりと分かってしまう。しばらくは、小鯉が素通りしていくのを眺めているだけだった。

10cmくらいの小鯉はことごとくエサを無視していったが、ふいに少し大き目の20cmクラスの小鯉が近づいてきた。
するとそのままエサを吸い込んだのが見えたので、ウキが沈む前に竿を立ててみると鈎掛かりさせることができた!
水面でバシャバシャと水しぶきをあげながら、ついに念願の神田川の小鯉が姿を現した。

予想的中、狙い通りだった!

この1匹を釣ったことで、とりあえずの目的は達成された。
まだ外は明るいので、日没後の夕涼みも兼ねてこのまま釣りは続けることにした。

アタリは頻繁には来ない。よって出たアタリは確実にアワセる必要がある。
しばらくして2回目のアタリがあり、もう1匹釣り上げた。

小鯉は大鯉のミニチュア。釣れた嬉しさはNゲージやジオラマの楽しさと似る。

陽が沈み、昼間の蒸し暑い空気に代わって涼しい風が吹き始めた。
まだギリギリ水底の様子が見えるため、アタリは同じようにエサを見て直接とる。
そしてここで、ここまでの2匹よりまた少し大きい魚が近づいてきた。エサを口にした瞬間にアワセると、同時に走り始めた。
9尺のヘラ竿をグングン曲げたのは、25cmの小鯉だった。

結局、狙った小鯉の中ではこれが最大サイズとなった。

この後もしばらく釣り続けたが、1匹を掛けたもののすぐに鈎が外れてしまった。
19:30頃まで粘り、納竿しようとしたところ、小さなミミズを見つけたため、最後にそれをエサに釣ってみた。
するとすぐに、30cmくらいのマブナが喰ってきた。こうして今回は鯉よりフナが大きいというやや奇妙な絵面となった。

通りすがりの人に言わせれば、このサイズのフナは鯉になってしまう。

1時間半ほどの釣りとしては、まあまあの釣果だった。
なにより予想通りに小さい魚の正体が小鯉であったこと、またそれを釣ることができたことが今回の一番の達成点だといえる。
サイズは小さくても、これもひとつ立派な“延べ竿で鯉釣り”だと、管理人は呼びたい。

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